【もう行きたくない・・・】看護師一年目で転職するのはあり?体験談をもとに解説します

「仕事に行くのがつらい・・・」

「何もないのに涙が出る・・・」

「辞めたいけど、看護師一年目で転職ってできるの?」

このように考えている新人看護師さんも多いと思います。

結論から言うと看護師一年目で転職することは可能です。

実際、筆者も看護師一年目で退職・転職を経験しましたが、のちに管理職も経験することができています。

しかし、デメリットも大きいというのは事実です。

今回はそんな私の体験談も交えて、看護師一年目でも転職できるのかという点で解説します。

私も転職できたので、大丈夫です♪

目次

仕事に行きたくない理由と対処法

まずは、なぜ仕事に行きたくないのかという理由をみていきましょう。

「今すぐ辞めるのは難しいけど、少しでも楽になりたい…」という方は、対処法も参考にしてみてください。

仕事に行きたくない理由
  • 人間関係がつらい
  • 業務量が多く、ついていけない
  • 体力、精神的に限界
  • 看護師に向いていない気がする

順番に解説します。

人間関係がつらい

新人看護師さんに限らず、看護師全体の退職理由一位が人間関係の悩みでしょう。

看護師は命を預かる仕事です。

また業務量も多く、夜勤もあります。

そんなプレッシャーの中でやっていかなくてはいけないので、気を張って、必然的に強くなってしまうのです。

そのため、新人看護師さんに対して、きつく当たってしまう方も多いのが現状です。

「あなたお母さんから怒られたことないでしょ?」

「何かしてもらったら、ありがとうございますでしょ?幼稚園の時習わなかった?」

など、明らかに業務とは関係のない視点で嫌味を言ってくる方もいました。

このような看護師さんが現場の師長さんなのですから、驚きです。

看護師ってほんと体育会系ですよね・・・

対処法
  1. 半面教師にする→自分に後輩ができたら絶対にしないという意識を持ちましょう
  2. 自身は他人の悪口を言わない→巻き込まれないことが大切です
  3. 病院、病院以外の相談相手を作る→医療従事者ではない第三者の意見は違った視点でみることができます
  4. 異動を検討する→場所が変われば人も変わります

業務量が多く、ついていけない

看護師はよく「なんでも屋」と言われますが、本当にその通りだと思います。

今はひと昔前と比べると、看護師の業務量は減ってきていますが、それでも残業をしている方は多いでしょう。

ナースコール、臨時の指示、緊急入院と一日のスケジュールがつまっているところに、イレギュラーな出来事が重なり、余計に終わらなくなってしまうのです。

特に看護師一年目は、通常の業務を覚えるだけでも大変なのに、ミスをすれば怒られ、患者さんからも新人という目で見られ、休みの日も勉強・・・疲弊するのは当然です。

筆者自身も容量が悪く、怒られてばかりでした。

同期が仕事できる人だと余計につらいですよね・・・

対処法
  1. そもそも毎日職場に来ているだけでもえらいというマインドを持つ→これ大事
  2. メモをこまめに取る→言い方は悪いですが、先輩へのパフォーマンスの意味もあります
  3. 優先順位をつける練習をする→できなくてもいいんです
  4. 自分のキャパシティーを知る(研究する)→パンクしてからでは遅いのです

体力、精神的に限界

人間関係や日々の業務量の多さに、身も心もボロボロになりますよね。

筆者も明け方に記録を書いている最中、疲労と眠気で椅子から落ちたことがあります。

また不意に涙がでたり、不眠になったり。

休みも日も先輩の顔が浮かんだり、ナースコールの幻聴が聞こえたり。

ただ、これは全て危険信号です。

先輩看護師からは「自分もそうだった」「新人は苦労してなんぼ」というようなアドバイスをよく聞きますし、実際筆者もプリセプターから言われました。

はっきり言いますが、それは間違いです。

無理をしないことが一番です。

焦る必要なんてありません。

対処法
  • 心療内科に受診する→楽になったという人が多いです
  • 休職を検討する→心療内科に受診したら、診断書も書いてもらいましょう
  • 退職を検討する→辞める勇気も必要です

看護師に向いていない気がする

このように考えてしまう方は以下の傾向があります。

  • 自己肯定感が低い
  • 完璧主義
  • プライドが高い

このような傾向がある方は、新人の時には苦労するかもしれませんが、上の立場になったときに真の力を発揮できるようになります。

人の痛みがわかり、仕事も妥協しない。

今は仕事ができないと思うことが多く、日々の仕事にやりがいを感じられないと思います。

しかしある日突然、点と点が繋がり、自然とできるようになるのです。

ただ、本当に看護師という仕事ではなく、他の職業の方が輝ける場合ももちろんありますので、他の職業を検討することも一つだと思います。

私が看護師っていいなと感じることができたのは、5年程たったあとでした。今は逆にこの経験を活かして、悩める看護師さんをサポートしたいと思っています。

対処法
  1. 原点に戻り、なぜ看護師を志したかを考えてみる→理由次第では他の選択肢もあり
  2. 一度割り切って仕事をしてみる→理想と現実は違うものです
  3. 他の職業の選択肢も考慮してみる→資格がある限りいつでも戻れるので、全然ありです

看護師の離職率

看護師の離職率はどのようになっているのでしょうか。

出典:公益社団法人 日本看護協会 2023年 病院看護実態調査

表からわかることは以下の通りです。

  • 看護師全体の離職率は減少傾向
  • 既卒看護師に比べると、新人看護師の離職率は低い

新型コロナウイルス感染症の影響で多少増加はあるものの、看護師一年目で退職するという人は少ないようです。

やはり看護師一年目で退職、転職をするリスクを考えての結果でしょう。

とは言いつつ、10人に1人は新卒で退職しているので、珍しくはないと言えます。

筆者の同期も50%が一年目で退職しています。

新卒退職率が低いのは、奨学金の問題もありますよね。
私もそのうちの一人でした。

看護師一年目で転職するメリット・デメリット

冒頭で筆者も看護師一年目で転職、いわゆる第二新卒を経験しているという話はしましたが、実際デメリットはあります。

メリットデメリット
自分に合った職場で働くことができる

自分に合った教育を受けることができる
やりがいを感じることができる
心身の負担が減る
「すぐに辞める人」という印象を持たれる

次の職場も合わない可能性がある
転職活動に時間がかかる可能性がある
職場の選択肢は狭い

今の職場から離れることができるという点は最大のメリットですが、やはりデメリットも大きいことがわかります。

転職は当たり前の時代になりましたが、それでもまだ看護師業界は転職に対してマイナスの印象を持っている人が多いというのが現状です。

どこも人手が足りず、ある意味引く手あまたですが、同時にすぐに辞めてしまう人は採用したくないという気持ちが働くのも当然のことです。

筆者も転職活動の際エージェントから、経験一年未満で雇ってくれるところは少ないとはっきり言われたことを覚えています。

もちろん今から15年以上前の話ですので、今はもう少し間口は広いです。

看護師一年目で転職を成功させる5つのステップ

では、具体的に成功するまでのステップをみてみましょう。

転職を成功させる5つのステップ
  1. 転職のタイミングを決める
  2. 転職先をリサーチする
  3. 履歴書・職務経歴書を作成する
  4. 面接
  5. 内定・退職手続き

順番に解説します。

1.転職のタイミングを決める

法律上、14日前までに申し出をすれば退職することは可能です。

ただ、円満に退職したい場合は、就業規則に乗っ取ってタイミングをはかる方がよいです。

職場により異なりますが、だいたい1か月~3か月前と書かれていることが多いようです。

心身の状態ではありますが、次の職場が決まってから、退職したい旨を伝えるのが理想です。

ある程度計画的に動くようにしましょう。

私は一刻も早く辞めたいと思い、同時進行で進めましたが、結局一か月間無職になってしまいました。

2.転職先をリサーチする

転職するタイミングが決まったら、さっそく次の転職先を探していきましょう。

ポイントは以下のような項目があげられます。

職場選びのポイント
  1. 一年目を受け入れているか
  2. 身体に負担がない場所を選ぶ(夜勤の有無)
  3. 教育体制が整っているか
  4. 離職率は高いか
  5. 通勤時間

まずはエージェント(看護師人材紹介会社)に登録し、依頼しましょう。

以下に看護師一年目でエージェントに依頼するメリットとデメリットをまとめます。

メリットデメリット
世に出ていない求人を紹介してもらえる
依頼者に合った職場を分析してくれる
履歴書、職務経歴書の添削をしてくれる
面接対策をしてくれる
入職後のサポートもしてくれる
直接応募の方が採用されやすい場合がある

見てわかる通り、メリットの方が多いです。

転職に関して右も左もわからない状態なので、プロに手伝ってもらう方が安心です。

世に出ていない求人を紹介してもらえるのはもちろんのこと、人間関係や離職率の情報も持っていることが多いので、転職に失敗しにくいです。

ただもし、行きたい病院がはっきり決まっている場合は直接応募も視野に入れてみてください。

それでも一本勝負はせず、何件か応募しましょう。

私は行きたい分野がはっきりしていたので、直接応募で採用してもらいました♪のちの転職ではエージェントに依頼し、成功しています。

3.履歴書・職務経歴書を作成する

行きたい職場が見つかったら、書類選考の準備です。

看護師一年目というハンデがあり、経験で勝負をすることは難しいですが、その分人柄ややる気、若さでアピールしていきましょう。

書類選考のポイント
  • 履歴書、職務経歴書は手書きで丁寧に書く
  • 志望動機はポジティブに、具体的に書く
  • 職務経歴書は職務内容だけでなく、そこでの学びも一緒に書く

今は履歴書も手書きではなく、パソコンで打つ時代です。

しかし、いまだに医療業界は手書きの文化が残っており、手書きで丁寧に書くことで、人柄の良さをアピールすることができます。

当然のことながら、志望動機はポジティブに書くことが大事です。

学生時代の出来事でも構いませんので、より具体的に、どうしてここに入職したいのかを明白にしましょう。

職務経歴書には実際の職務内容だけでなく、そこから何を学んだのか、どのようなことに気を付けたのか等記載するとよいです。

また最後の自己PRに関しても、履歴書では伝えられなかった自身の長所などを記載しましょう。

私も履歴書の文字を褒めていただいたことがあり、印象力がアップしています♪

4.面接

看護師業界の場合、書類選考で落選する割合は低く、とりあえず会ってみたいと考えるところが多いです。

なぜなら、人柄を重視しているから。

経験重視のところであれば、直接応募でない限り、そもそも書類選考にも進むことはできません。

つまり、面接でいかに自分をアピールできるかが鍵となります。

ただ、相手もすでに看護師一年目であることを承知している上での面接になりますので、緊張し過ぎないことが重要です。

面接攻略のポイント
  • 相手の目を見て話す
  • 答える時は、はっきりと大きな声で話す
  • 内容はポジティブに、決してエピソードを話す際に泣いたりしない
よく聞かれる質問ベスト3
  1. 前職の退職理由
  2. 看護観(どんな看護師を目指しているか)
  3. 長所、短所

面接を受ける姿勢はとても大切で、その姿勢がイコール患者さんへ向けられる姿勢であるととらえられます。

そのため、緊張はしていても相手の話に耳を傾け、大きな声でわかりやすく答えるようにしましょう。

また基本はポジティブな姿勢で臨むことが大切です。

筆者も管理職時代、採用側として何回か面接をしたことがあります。

その際、ややセンシティブな内容ではあったのですが、患者さんとのエピソードを話している最中、泣き出してしまう方がいました。

繊細で優しい人と思う反面、メンタルは大丈夫かな?と感じたことがあります。

実際採用にはいたりませんでした。

その方は既卒でしたが、看護師一年目となると、このような行為はマイナスにしかなりません。

なぜなら、どんなにポジティブな姿勢で話していても、看護師一年目の退職理由は、人間関係か身体面での疲労であろうとわかっているからです。

面接官を不安にさせるような行為、言動はやめましょう。

内定・退職準備

無事内定をもらえたら、最後は退職準備です。

ここでもいかに円満退職にするかのポイントは、退職理由をポジティブに話すことです。

やりたいことがある場合はそれを理由にする。

もし、人間関係や体調に関しての理由を話す場合も、あくまでも自分自身のために転職をしたい、自分らしく働ける環境にいきたいという旨を前向きに、誠実に話しましょう。

人によっては「看護師一年目で転職したらもったいない」「ここでやっていけないなら、次のところでもやれない」などと言ってくる人もいるでしょう。

そんなことは関係ありません。

あなたは次のステップに進もうとしているのですから。

退職が決定したら、もれのないよう引き継ぎをして、最後まで精一杯働きましょう。

退職届は多くの場合、その病院の書式が決まっているかと思いますので、確認してみましょう。

決まっていない場合は、以下を参考にしてみてください。

出典:マイナビ転職

自分次第でなんとでもなる、自分らしく生きていこう

今回は看護師一年目でも転職はできるのかというテーマで解説しました。

大事なことは、とにかく無理をしないこと。

「私も新人の時は大変だったよ」「みんな同じだよ」「続けていればいいことあるよ」

などのアドバイスをよく見かけますが、問題は今現在しんどいということです。

このようなアドバイスを聞いて、よしもう少し頑張ってみようと立ち直ることができる人というのは、最初から転職なんて考えていません。

どうするかは自分次第。

自分を守ってあげられるのは、他でもないあなた自身です。

無理せず、自分に合った働き方を見つけていきましょう。

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